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怖いはなし

それにしても今年は、子どもさんたちから「怖いはなし」の依頼が、多いことに驚いています。

小学生、中学校、高校、大学、看護学校。県内外の、いのちの授業の中では生徒のみなさんから「怖いはなしして下さ〜い」って希望が出たら、「はーい」ってお返事をして、

1、そうでもない怖いはなし、
2、少し怖いはなし、
3、ものすごく怖いはなし、

のどれが良い?と質問をしてみんなに決めてもらい、度々話してきた怖いはなし。

ただの怖い話では終わらせないという、怖いはなし。怖いはなしと出逢ってもらったら、ちゃんと考えて悩んで、話し合って、自分なりの結論を出して、生きていることを意識して、亡くなった人を遊び半分で怖がらないで欲しいな、そう思って大切に語って来ました。

人が悲嘆を抱えたときには、たくさんのことを悩み、考えます。自分が、大切な人が悲嘆を持ったとき、亡き大事な人を思いながら、遺された人と一緒にどんな風に考えて、どんな風に関わるとお互いに良いのか少しだけでも知ってもらえたら良いなと、思っています。

怖いはなしを聞いてくれる子たちの背景は、様々です。大切な家族を亡くした子にとっては、死者が家族と重なることも、ある。ただ怖いはなしを聞きたいと悲嘆の経験が無い子たちにとっては、怖いはなしに出てくる死者に心が掛けられるから、知り合いのような存在になって優しい気持ちになっている。これをチャンスに新たな視点から、色んなことを感じて欲しいな、そう思っています。

「そっかーーーーー!」なんて目をキラキラさせて、色々納得した意見も、多く飛び交います。

現実の死に直面するお仕事をさせていただいているから、伝えられることがきっとあるのかな。今年、怖いはなしを希望してくれる子たちは、各地の被災地の子どもさんたちがとても多いです。

怖いはなしって、優しさや思いやりをいっぱい教えてくれるんですよ。話しは、とーっても怖いけど(о´∀`о)だって、「怖いはなし」という演題な訳ですから!!

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