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6年半

東日本大地震から、6年半

余震なのか新たな地震なのかなと、地震があるたび皆さんと話します。あれだけ大きな地震が発生したので、余震はまだ続いています。忘れた頃に、また揺れる地震。

そして、トラウマが引き起こす動悸が襲って来ます。動悸を落ち着かせるために、立ち止まり、ゆっくり話し合う、又は考えるという手段を取る人が多いと思います。

地震が話題の中心になるのは、あの時の記憶が戻ってくるから。だから、本当の話の中心は、その記憶の部分ということになります。

気持ちのバランスを取るため、自分との付き合い方のオリジナルの手段を持つ方が多いこと。すごいなぁと、色々教えてもらう度に思います。

東北三県の行方不明者数は、2546名。
岩手県は1121名。

半年前から考えると、3人見付かっている。岩手県は、警察の皆さんが行方不明者の捜索を、今も毎月の月命日に続けてくださっています。ありがたいねと、皆んなで話しています。捜索をして下さるその姿を見守る人たちが居て、今も家族の帰りを待っている人たち。

そして、皆んながゆっくり過去を思い出して、これからを考える、それが毎月の月命日の意味になって行った気がします。

亡くなった人は、今頃どうしているのかな?生死に関わらず、大切な人を思う気持ちは全く変わらないものです。当然ですね、だって親子とか、兄弟とか、友人とかの関係性は何も変わらないのだから。

家族を亡くした特に子供たちに、聞かれることも多くなりました。

「ねぇ、笹原さん!
うちのお母さん、元気だった?」

始めて言われた時は、さすがの私も戸惑ったけれど、仕事柄、驚いても顔に出ないという特技を持っているので、

「元気だよ(多分、この子のお母さんなら、そう答えると思うから)。これからも、お母さんをいっぱい応援しないとね!

ところであなたは、どう?」そう問うと、本人の今の気持ちを聞かせてくれることが、たくさんあります。

という会話も増えた、増えた。どうやら私は、子どもたちから見ると、あの世から来た人というイメージであるようだ。大人として夢を壊しては、いけない。そんな使命感を持つこともあります。

被災者の皆さんも、ご遺族の皆さんも、お年寄りも、子どもたちに死生観の世界を温かく膨らませてもらえるように、皆んなが知恵を絞ってくれるから、助かっています。これがまた、本当に深くて素敵な内容なのです。

私の周りのご遺族は、自分の物差しで物事を計らない方が多いです。それはきっと、大切な人と心がつながっているから、そこに辿り着くプロセスの中で、とても広い世界をお一人おひとりが持っているのだと思います。亡くした人が置いて行ってくれた優しさは、深いものであることを、毎回、教えてもらいます。

震災から6年半。3月で7年。沢山ご連絡をいただく中で、これからも皆さんと一緒に、災害と亡くなられた大切な方のことを考えて、その時その時の必要なことに向かって、一歩を大切にしていきたいと思います。

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