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岩手県の風習

昨日は専門技術育成コースをおおよそ一年に一度ステップアップ受講されている岩手県宮古市のNさんと、色々話していました。

岩手県では昔から、納棺を担当する高齢者が居られるわけですが、東北ならではの風習の中にある「イタコ」さん系の方も納棺をされています。

昔から納棺を担当されるイタコさんは、普段は普通に暮らしていて、看板を上げておらず、人が亡くなられた時だけ納棺に出動します。なので、地域の方しか知らない存在です。

現在も、各地域でご活躍されていて、地域の中で絶対指名をお持ちの高齢者です。お寺さんのお参りの前に、家族と死者をつなげる役割をお持ちです。

実は震災を境に、震災後に随分減ってしまいました。私たちが納棺業務を行うに当たり、死者と言葉を交わす昔ながらの納棺担当の高齢者の、お手伝いに入ることも実はあります。

無くなって欲しくない、出来れば守りたい。昨日は、宮古市のNさんとそんな話しをしていました。

地域風習やしきたりは、色々な決まりごとがあります。なので、知ったかぶると私たちも痛い目に合うわけです(笑)風習は、人の生活の中に存在していて、ものすごく大切な地域の宝物です。

不思議と、風習が守られる地域とそうでない地域のメンタルの部分での大きな差が出て来ているようです。納棺も色々な種類があるので参加型に限るとは思いますが、このお仕事をさせていただいていると、色々な全体像が見え、歴史の流れや節目を感じることが多くあります。

現在納棺をされるイタコさん方々には、後継者が居ませんから、無くなっていく今だけの風習なのかもしれません。寂しいけど、守り方を考えなければいけない時なんだねと、Nさんと話して励ましあっていました。

みなさんの地域には、どのような風習があるでしょうか。調べてみると、心が満たされる発見が沢山あると思います。

是非、調べてみてくださいね。歴史の中に生きていることを、実感できると思います。

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