12.112017
講演まとめます
「長野県民主医療機関連合会」
現場実践平均3年が経過した、看護師さん方々に向けてのセミナーでした。
実はセミナー前日夜に、震度4の地震がありました。
翌日のセミナーでは、会場に100名強の方が参加されていたので、
「昨日は、大きな地震がありましたね。余震はあると思いますが、昨日の地震より小さいとは限りません。
地震があって、皆さんの携帯が鳴ったら、震度4以上の地震の大きさを示します。その時の避難方法を伝えます。
この会場には、前と後ろに二ヶ所の出入口があります。
中央から前の人は前の扉から、
中央から後ろの人は後ろの扉から、
扉に近い人から速やかに、
避難してください。
その時は事務局さんにマイクを渡しますので、事務局の指示に従って、避難してください。」
そう話してからの、スタート。
いのちって、死って、人生って何だろう?
皆さんからの質問の内容も、「患者さんとのお別れの悲嘆」について、多く出ました。
悲嘆を感じるほどの良い出会いと、かけがえのない時間を共に過ごした人にだけ贈られるのが、深い悲嘆だと思います。
あれで良かったのか、
これで良かったのか、
もっと出来たことはあったのではないか?
そのように悲嘆は、問うという時間をくれるものです。そのエネルギーになっているのが、
悲しみの深さは、
もらった愛情の深さに等しい。
あの笑顔や、声。笑ったり泣いたり、語り合った時間は、その方が亡き今、過去の想い出として、私たちにも遺してもらえた財産だと思います。
そのように、出会うことにより、悲しみは問いの時間を作ってくれます。その問いによって、亡き人を守り続けようとする中で自分の心を強くし、そして思いやりのある優しさがどのようなものなのかを、教えてくれます。
私たちは亡くなった人のことを忘れないことで、宝物を心にたくさん詰めて、プロとしての道を支えてもらっているのだと思います。
悲しみの中にあるものの意味を問い続け、理解して、その後しっかり悲しんで、力に変える。そして、目の前の人から頼られるプロになって、亡き人から学んだ知恵を誰かのために発揮してください。そうしたら、その方はずっと心の中に生き続けてくれていることになります。
本当の悲しみを知らない人は、人からは頼られません。皆さんが人から頼られる人にさせてくれたのは、悲しみを教えてくれた人。つまり、亡くなった患者さん本人と人生に触れたからだと思います。死んだら終わりではない。死を迎えた人が私たちを支えてくれること、私たちも心配して応援して支えていることも、生死を問わず変わらない関係だと思います。
そのようなお話の内容の、90分でした。皆さんの益々のご活躍を、応援しています。
「北上市二子地区交流センター」
「北上市飯豊交流センター」
1日に、二件の交流センターの講演に伺いました。
風習やしきたりに詳しく、ずっと歴史を守り続けて来られた地元の皆さまへ向けた講演ということもあって・・・、別の意味でまた、少々緊張。
私や弊社の職員が納棺に伺ったご遺族も多く、講演後は個別の相談やその後の報告も多数ありました。
私たちは納棺という時間を代表でさせていただくご縁ですが、
悲しみの時間はここまでの時間、これからの時間を支えてくれた、支えてくれる沢山のプロの方々が居ること、
それから、亡き大切な方の、体に起こる変化や守り方なども含めて、お話しをさせていただきました。
交流センターでの講演は、知識や経験が豊富な年配の方も多く、質問も高度です。風習やしきたりを、これまで10年以上に渡り、深く調べて学んで来たことが、皆さんにとっての安心につながること、また勉強になりました。
沢山の方にお声も掛けていただき、とても励まされた時間でした。皆さまと一緒に様々なことを考えられる時間をいただいたことに、深く感謝を申し上げます。ありがとうございました。