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いのちの授業

出雲大社では旧暦の10月に全国各地から八百万の神が集まり会議が開かれます。現代の暦で11月18日に稲佐の浜で神迎え祭が行われますが、その日にご縁があって島根県出雲空港に降り立ちました。

神さまと同じ日に!!若かりしその昔、巫女だった私としては、その今の意味の深さに少々興奮しつつ。八百万の神は、一週間出雲大社に滞在しますが、私は4日目に神さまより一足早く岩手県に帰りました。

八百万の神は神立橋から帰りますが、橋の近くの神社で直会(なおらい。打ち上げ・送別会)を終えて、全国に飛び立ちお帰りになるそうです。

その所縁から、全国のカレンダーは神さまが不在の「神無月(かんなづき)」と記されていますが、島根県のカレンダーだけは神さまが全国各地から集まるので「神在月(かみありづき)」と記されています。

島根県では、一年前からお申し込みをいただき、三つの中学校でいのちの授業をさせていただきました。

最初は浜田市立第二中学校に伺い、元気いっぱい浜っ子の皆さんに向けてお話ししました。体育館で全校生徒にお話しをして、校長室に戻りましたが、まだまだ質問をしたい大勢の子どもたちが校長室の前に集まっていて、大賑わいでした。

次に、江津市桜江中学校にお邪魔しました。こちらも、全校生徒に向けてのいのちの授業。みんな、身を乗り出して聞いてくれました。熱心で、可愛い皆さんでした。

最後は、浜田市立東中学校。岩手にも弊社にも、校長先生方々には何度か震災支援にお越しいただいておます。質疑応答の時間も、どんどん手が上がって時間の関係上、答えきれませんでしたので、校長先生からのご提案で、一年生、二年生、三年生、全ての教室にお邪魔してみんなの質問に答えて歩きました。

岩手県に戻り、一関市桜町中学校へいのちの授業に伺いました。こちらの学校では、震災教育として岩手県沿岸へ出向き、学校として様々に活動を続けておられます。全校生徒に向けてのお話しを終えて、質疑応答がやっぱり止まらない、終わらない。

亡き、おじいちゃんに会いたい。
亡き、友に会いたい。
亡き家族に会いたい。
伝え忘れたことがある!
おじいちゃんは、今でも僕を愛してくれているのでしょうか?

など、大切な人と今もつながっている気持ちを確かめ、一つ一つ解説すると、みんな良い顔になっていました。

いのちの授業の雰囲気は、通常伺う納棺の時間と、復元の時間ととても似ていて、子どもたちの質問も、現場と同じ質問が授業の中でどんどん出ます。みんな、本当に真剣に色々考えています。自分の気持ちを理解して、支えて、コントロールが出来れば、バランスのとれた深い生活が出来ること。いのちの中にある情報や温もりは、生きることを深め、教えてくれるのですから。

さぁ、自分の可能性を信じて、沢山の出会いをして、色々なことに挑んで、様々なルールを覚えて、自分をどんどん高めてくださいね。また、皆さんとお会い出来ることを楽しみにしています!!

復元師の、みんなのおばちゃんより。

今月は、8つの学校のいのちの授業を終えました。

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