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モグモグタイム

納棺の準備のため、故人の所に居た私。傍には、奥さまが居られました。

高齢のご夫婦。仲が良かったのかと思いきや、正座をしたまま、こちらを向いて「そうでもないよ!」と、笑顔で答えた奥さま、微笑んだ表情がチャーミングでした。

隣の部屋から、お嫁さんらしき女性が話している内容が聴こえて来ました。

「最近、仏様のお供え物のお菓子が無くなるんです。」

(そっかぁ・・・)なんとなく、聞いていた私。フッと奥さまを見ると、口が動いている。

「ん?」そう思って、奥さまの手元を見ると、祭壇に備えてあるお菓子と同じ袋が!

「んんん〜〜!!」

同居していると話しながら傍に来てくれたお孫さんが、奥さまの隣に座って、

「でたぁ!!モグモグタイム!!おばあちゃんの、モグモグタイム!!(笑)お菓子は私と半分こね!」

食べかけて残っていたお菓子を、パクリと食べたお孫さん。

「あー!」と言ったものの、おばあちゃんニッコリ。

「おばあちゃん、糖尿病なんです!」お孫さん、こっそり教えてくれました。今どき、人の心を傷付けずにさり気なく動ける、こんな気の利いた子が居るんだなぁと、関心。なんてことが、あった。

青森県介護福祉士大にお声掛けいただいて、講演前の控え室での話し。

「ケアマネジャーなんですけどね、最近は、高齢の糖尿病の患者さんが多くて。ご自宅に伺うとらお嫁さんが

「仏様のお供え物のお菓子が無くなるんです。おばあちゃんに聞いても、

「私は、食べてないよ〜。仏様が食べたんじゃないの?」

って言うので、困ってます。

という話があるんですよ〜。」

私「えぇ、まぁ、ありますねぇ。納棺の時間も、ありますねぇ。(笑)糖尿病の方が居られるお家は、たまに聞きますしねぇ。

いや、仏さまのお供え物なので、仏さまも食べるとは思いますよ。

なのでいつも現場では、

「仏様の食べるお菓子も、コントロール管理したら良いと思います。」

とお伝えします。祭壇に供えているお菓子も、変えてもらうことがありますよ。

なにせ、葬儀の時はお菓子がたくさん供えられるし、お参りに来られる皆さんからも集まりますから!

食事制限をしている患者さんには、お菓子が目の前にたくさんあるので、酷な環境です。何より、故人が心配されているのではないでしょうかね。」

ケアマネジャーさん「そっかぁ!仏様が食べるお菓子も、仏様のためにコントロールしましょうねと伝えると良いですよね〜!」

私「そうです、そうです!」

糖尿病の方でも、美味しく食べてもらえます!っていう、お菓子があったら良いのになぁ。世界がもっともっと楽しみも多く広がるといいなぁと、最近はとても思います。

だいたい、馴染み深くて美味しいと感じるものは、糖分が多いものであることは、分かってはいるのですけれど。

納棺の時間に、「おじいちゃん、糖尿病だったんです。」と、故人のことを教えてもらうことも多いものです。

祭壇を見て、「やっと存分に食べられるかな?」と、故人に心の中で話しかけてみる私です。もしかしたら、お空の上でも食べるもののコントロール管理、頑張って居られるのかもしれませんしね。

ちなみに私も、甘いものが大好きです!きっと、なるかも・・・糖尿病(笑)

ちなみに我が家のじじも、モグモグタイムあります(笑)最近は、「ほら!これだけだからね!」って私に見せて、自分で食べる量をきちんと管理出来てます(笑)

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