10.52019
家庭菜園
長期の出張から戻り、私の家庭菜園の小さな畑に行ってみた。
「あ!」
茄子が塀を越えて枝を張り、下の家の畑にせり出していた!下の畑にいた、おばさんに声を掛ける!
「おばさーん!ごめんなさーい!昨日、出張から帰って来たんだけど、茄子がおばさんの畑にはみ出してた〜!」
「あははは〜!食っちまうぞ(笑)」
いつも、畑のことを教えてくれる師匠のおばさんは、88歳の女性。
「忙しいんだから、放ったらかしても育つ野菜にしておけよ〜!」のアドバイスのおかげで私の畑は、今年大収穫でした。
茄子苗3本、ピーマン苗一本、トマト苗4本、オクラ苗一本、きゅうり苗2本、スイカ(3個のうち2個はカラスに食われた)、そしてゴーヤは失敗したので、いつもおばさんがくれました。
この日もおばさんの畑の野菜たちを眺めに、ちょっとお邪魔した。
私「これ、何の花?」
おばさん「彼岸花って言うんだよ。不思議なもんでな、彼岸の頃に咲きはじめるんだよ。でな、彼岸が終わってからも、しばらくきれいに咲いてるのさ。きっとな、自分たちが帰っても寂しくないようにって、ご先祖さんが咲かしてくれてる花だと思うよ。」
球根を分けてもらって、大事に抱えて家に戻り、プランターに植えて、根付いてくれるのを祈るだけの日々が続いていたところ、一輪、きれいな花を咲かせました。
おばさん曰く、
その昔、土葬の時はね、この彼岸花を植えて弔ったものなんだけど、彼岸花は有毒性の植物で虫除けになるから、死んだ人の体を少しでも虫に喰われないように守る意味もあったんだよ。
それからね、この彼岸花の球根は、戦争の時の大事な食料としてみんな食べたもんなんだ。この花の球根の毒は、長い間水に浸して洗うことで無毒になると考えられていてね、食べる時には、きちんとした知識が必要だよ。
畑をする時には、そう言う知識も身につけながらやるんだよ〜。
師匠の言葉は、いつも深い。
ありがたや、ありがたや。
私「おばさん、長生きしてね。」
おばさん「これ以上生きろってか!(笑)はいはい、死ぬまで生きてるからな!(笑)」
私「うちのじじと、同じこと言う(笑)」
おばさん「年が近いからな〜(笑)80歳超えると、悟ってるから(笑)」
思わず、拝んでしまう私でした。(笑)