5.282018
第45回浄土宗寺庭婦人会東北地区研修会
三年前から、お申し込みをいただいていた講演です。東日本大震災で被災されたお寺さん、被災地の御支援を長く続けられているお寺さんも多く、災害時の動きやその後の動き、ながれ、心の動きなどの様々なことを皆さまと共有させていただきました。
現場からお伝えすることとしては共通ですが、技術セミナーとは大きく異なり、講演の時には、実際にご遺族と一緒に行なっている現代につながる風習やしきたり、死生観が中心のお話になります。
人の悲嘆の中にあることには、悲嘆を持つ人自身が必要としている様々な役割があります。
風習やしきたりは、自立に向けた悲嘆と向き合うきっかけや意味を持ち、信仰(個々の)へと自己の判断に於いて決め、誘(いざな)ってくれるものだと思います。
現代、様々な事情の積み重ねて、人を信じることすら難しくなっている課題の中、風習が消えつつあるのも現状です。
講演や、いのちの授業では、風習を基本にお話しをしますが、語り継ぐことにより、興味を持っていただいて生活に組み込み、一人一人のいのちを輝かせてもらうこと、風習を取り戻し、風習を廃れさせないのも、普段からいのちと触れ合っていることを意識してもらうためにも、私の使命の一つだと意識しています。
公表できない社会問題に現場で直面しているからこその、思いでもあります。
現在は、一般の読者の皆さま向けの民族風習に関わる連載や執筆も増えています。そのため、民俗学者の先生方々、その研究をされている先生方々も多く私の講演にお出でいただいていて、お声を掛けていただくことも増えました。是非研究に役立ててと、民俗学者の先生方々の貴重な資料を委ねられることも増えました。
このようなご縁をいただけるのも、ご縁をいただいた亡きお一人おひとりが、お空の上から「ほれ、頑張れ!それ、やってみろ!」と応援してくださっているのだと普通に思えるのも、風習を学んで来た自然な流れなのだと思います。
宗教者の皆さまの講演にも多くお声掛けいただいておりますが、深い情報に出会い、勉強させていただけることも本当に多くあります。伺った会場では他の講師の皆さんとも交流させていただく時間もあり、今回は岩手県では有名なアナウンサーの方とお話しをさせていただきました。東日本大震災の色々なことを教えてもらえたことは、本当に大きな宝物になりました。
皆さまとお会い出来たご縁に深く感謝を申し上げ、益々のご活躍をお祈り申し上げます。
追伸、
忙しい毎日ではありますが、家に帰って来てプランターに植えたキュウリに花が咲いたのを見付けたとき、「おぉー!キュウリ♬」と、とっても嬉しかった今日この頃でした。