7.212017
曹洞宗岩手県第四教区さま講演
平素よりお世話になっております、岩手県の僧侶の皆さまに向けて、4度目の講演をさせていただきました。
今回は老師さまも多いですと、最初にお話しをいただき、僧侶の皆さまに向けてお話しをスタートさせていただきました。
近年、お寺離れが進んでいると騒がれておりますが、そうではない地域もたくさんあります。それが、現実。全国各地を回らせていただき、宗派問わず地域とお寺のつながりは深いものであることは、納棺の現場に立たせていただいている私としては、とても強く感じている所です。
今、現場の中で発生する社会問題や、孤独死の現状、家族構成の特徴、新しい宗教が様々生まれる中での、ご遺族が希望する内容の組み込み方などを相談させていただきました。現代の納棺は、新しい宗教を持ちながら、菩提寺で葬儀を上げたい方もいます。一人ひとりの大事なことを守りながら、時代の節目にある今、お一人お一人の悲嘆に添い、進めることが求められています。
納棺の時間も又、時代の流れの中において、変えてはいけないものと、変えながら大切なことを守ることが必要とされています。グリーフケアを直接、ご遺族が求められる宗教者の方に伺い、ご指示いただくことも増えています。
講演終了後には、納棺を担当させていただいたご家族のことなど(私は現役の復元納棺師なので)、その後のことをお伝えしたり、教えていただいたり、ご遺族をサポートする体制のことを一緒に考えていただいたりしました。
信仰は、自分と向き合うための勇気や言葉の使い方、教えていただくお知恵の中から、人と良好な関係を保つ言葉の切り替しの方法を、私も小さな頃から多くの宗教に触れさせていただき、学ばせていただいています。宗教学は学び続けていますが、あくまでそこは基礎。現場実践は、現場の中で微に入り細に入り、輪をもって尊しとなすこととして、考えて進めなければいけないことは言うまでもありません。