10.12017
秋田県立衛生看護学院
秋田県が企画する研修、看護師新人研修会は毎年、講師としてお声掛けいただいています。丸一日の授業。平均年齢26歳、若い。
私もタイムマシンに乗った気持ちで、皆さんと同じ年齢位の所まで戻っての、失敗談からスタートしました。
「巫女さんの時だけどね、今でも後悔しています。クヨクヨもしました。でも、後悔から沢山のことを学びました。」
後悔しないで生きていた時は、人のせいにしたりと自分の行動から逃げていたけれど、後悔することと出会ったとき、そこに本当は信頼されていたことへの気付きや、大切な人が存在していました。申し訳なかったなと、今でも思うから、同じことにならないように今も気を付けていて、その後悔を自分の戒めとしています。
御守りを求める参拝者に、親切に出来なかった、巫女人生の中でのその一回のこと。どれだけの不安を抱えて居られて、巫女としての私に求めていたことに、私が答えられなかった苦い想い出です。
「いのち」に携わるお仕事の皆さんへ、悲嘆の様々な種類と、その関わり方などを私自身の体験から、いのちの現場から、ご遺族が教えて下さる色んなことを含め、一つ一つお話しして進めました。
看護師としてお看取りを経験した皆さんの目には、キラキラしたものが見えました。大切な患者さんが遺してくれたもの、気付いたかな?死に逝く人は、大切な人に何かを遺していこうとするものだと、私は思います。
大切な人とは、家族かもしれない。でも、皆さんにかもしれない。ということです。
出逢いは、時に大きく自分の人生を変えることがあります。そういう、素敵な仕事に従事している誇りを持ってもらえたらと、老婆心を発揮した時間でした。