8.262017
九州JA葬祭担当者納棺講習
九州全農様からの御依頼で、九州全県のJA葬祭担当さんに向けての講習、今年で4年目になりました。
鹿児島会場で鹿児島、種子島や奄美大島など、今年も離島からもご参加いただいて二日間の講習。移動して翌日、福岡会場で福岡と長崎県から多くご参加いただいて、JA葬祭担当さまに向けての講習を3日連続で行いました。
鹿児島会場は二日間行われ、今年は葬祭担当者さん皆さんからの希望で、全国各地「別」と「共通」のそれぞれの風習やしきたり、現在は様々な研究者の皆さまから多く情報をいただくようになりました、世界から見た日本の死生観などを新しく組み込みました。
葬儀も納棺も、お別れの方法として現代は、
「どんどん新しいものに変えて行きましょう派」と
「風習やしきたりを守りながら現代に必要な物を組み込む、温故知新派」に分かれていると思います。
それぞれの派の中でも、伝える人の価値観が違いますので、また色々分かれている感じではあると思いますが、まぁ、学術で例えると大きく二つに分かれています。私は、後者です。
九州は風習やしきたりがしっかりしていることと、死生観が土地により口伝で語り伝えられている歴史を持ちます。隣同士でも、県をまたげば違います。それが、風習の深みです。風習は、いのちの語り継ぎですから、その歴史を知り、感じることも出来ます。
講習の中では担当者さんと話し合いながら、技術と風習を組み込む流れなどを考えていきました。
《災害》
先月の7月5日に発生した九州北部豪雨。現在も列車は一部通行止めのまま。
一昨年の講習会場だった朝倉市の葬祭ホールは、被災したと教えていただいていました。昨日は詳細を色々お伺いしました。3つのホールの2つは床上浸水、1つは全壊だったそうです。地区では36名の方が被災して亡くなり、その8割をJA葬祭が担当したということで、3日目の福岡での講習では、九州豪雨の時に尽力された葬祭担当さんから、多くの質問があり、一つ一つお答えしました。
これまでのこと、これからのこと、自然の摂理には順番があるので、土壌や環境のこと、これからの感染症のことなど含めて、講習終了後もこれまでの経験から、色々とお話しをしました。
「毎年の講習で、災害時の実践に向けての話しを入れてもらっていたことが、今回の災害に非常に役に立った」とお話しされていました。公安に関わることは、詳しく話すことは出来ませんが、災害時の私たちの役割の部分は、お伝えして、情報の引き出しを増やしていただいたと思います。
今年は鹿児島で、桜島がきれいに見えました。噴火を続ける桜島と、県民の皆さんが上手に付き合っているのも、実はとても感心があります。それから、毎年泊まるホテルの近隣には、温泉が湧いている銭湯が数多くあります。ホテルの前を歩いていたら「観光?」と話し掛けてくれた年輩の女性。私も一目見て「お肌、キレイですね!!」と言ったら、「この辺は温泉が湧いているんだよ。毎日入れば、みんなこうなれる!」とステキな満面の笑み。「ただし、とても熱いよ」と。すぐ湯当たりして、熱いのが苦手な私は、ちょっと躊躇しつつも、いつか回ってみたいなぁと、密かに思っていました。
西郷隆盛などの所縁の鹿児島県、隠れキリシタンの史跡があり、ステキなシスターと過去に沢山お話しさせていただいた長崎県、歴史の古い神社仏閣が多い福岡県は、会場まで歩いていたら思わず今回も神社に吸い込まれるように参拝、祭神(昔、巫女だったので祭られている神様の名前で御利益の解説が出来るという特技を持っている私)を確認し「おぉー!」と独り言を言いながら・・・、時間のない中でも、私は1ヶ寺社でもお参り出来れば満足です。
今回は、鹿児島県、福岡会場で福岡と長崎県のJA葬祭担当者の皆さまに向けて講習をさせていただきました。担当者の皆さま、お世話になりました関係者の皆さまの、益々のご活躍をご祈念申し上げます。ありがとうございました。
岩手県へ一旦戻りましたが、明日は医療の皆さまへ向けたセミナーのため、名古屋へ向かいます。