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じじの話し

《アルミホイル事件》

私「じじ、アルミホイル買って置いてもらえる?」

じじ「いいよ」

〜勤務中〜

じじからの電話が鳴る・・・
が、忙しくて出られない。

留守電入ってる。

じじ「アルミホイル、何個買う?」

〜帰宅後〜

じじ「アルミホイル、買って置いた!」

私「ありがとう!(わぉ!こんなにか〜!10個もある〜!)んー、大人買い?」

じじ「うん、そう!!」

私「ヒュ〜っ!かっちょいい〜!」

じじ「重たいのは持てないけど、軽いのは、いっぱい持てるぞ!!(たいそう、ご満悦)」

父は何歳になっても、子どもにたいそうな自分を見せたいものなんだと、納棺の時間に教えてくれたお年寄りの言葉を思い出していた私でした。

《背中に薬塗って事件》

じじ「ちょっと、背中に薬塗って!」

私「良いよ〜。・・・背中、小さくなったね〜。これじゃ、私、もう隠れられないね。」

小さな頃、人見知りだった私。今は、口から生まれたのか?と言われるほど、おしゃべりなこんな私でも、人と話したくなくて、じじの背中にいつも隠れていた人見知りな小学校低学年の時期があったのだ。

じじ「お前がよ、異常にでかくなりすぎたんだよ〜」

私「異常は、余計だねぇ〜。」

じじ「ちょっと、肩と腰も塗って。」最近、かゆくて塗り薬をもらって来た。服の後ろをまくりあげる、じいちゃん。

ガツン!←じじが頭を打った音

じじ「イテテて・・・。お前の悪口を言ったから、あいつ(じじの妻・私の母)の呪いが来た。」

私「(いや、呪いってそんなもんじゃないはずだ。間違いなく、ただの不注意だろう)(笑)」口に出さない方が良いことも、あるものだ。

《袋、ちょうだい事件》

台所でお茶碗を洗っていたら、視線を感じて振り向くと、じじが、扉から半分顔をのぞかせて立っていた。

私「どうした?」

じじ「あのさ、これ入れる袋ちょうだい!」

沢山の薬を手に持っていた。希望としては、透明の中が見える袋で、中の薬が落ちない物が欲しいらしい。で、大きいジップロックの袋を渡した。

私「いい?こうやって、ビーって閉じるんだよ。」

じじ「わぁー!こんなハイカラな袋があるんだなぁ〜!(たいそうご満悦)」

私「まぁ、私が作ったものではないけどね(笑)作った人は、天才だね。」

じじ「戦争中は、色んな物が無かったけどさ、今は便利な世の中になったもんだな!でもな、不便の中にしか無い、素晴らしいこともあるんだぞ!でも、これは素晴らしい!」

あんまり感動されたものだから、仕方ないので、じじの85歳の今年の11月5日の誕生日プレゼントは、大きいの、中くらいの、小さいのの、ジップロックにしようと思った私だったのでした(笑)

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