11.132018
専門技術育成コース
復元の現場、参加型納棺と、御指名も多くいただく中で、私も現場に出動していました。
専門技術育成コース指導のため、東京に持って行く処置バックとメイクボックスも、復元の現場終了後にギリギリ前日に東京に送っていました。
東京に伺い、そして茨城県から弊社にお迎えして4名の方の専門技術育成コースの中での技術指導を終えていました。本当に皆さま、頑張りましたね!お疲れ様でした。
私が現場に伺っての技術指導となった東京には五日間居りました。毎日とても沢山の方がご安置され、火葬まで10日以上の方も多く、どんどん運ばれてくる冷蔵庫霊安室の中での技術指導となりました。
今回は、ご安置されるご遺体の人数が多いことから、弊社より専門技術育成コースの教育担当の復元納棺師も入りました。
東京も又、孤独死が多く発生しており、身寄りがあってもお骨の引き取り手がないという社会問題に直面していました。たくさんのお骨は心あるお寺に引き取られ、あふれていました。家族が引き取り拒否の場合は、手続きの必要がありますが、
故人と一緒に居る私たちとしては、最期の時間を家族としてご遺体に関わり、火葬までの時間の中では故人に話し掛けながら色々とお世話をさせていただき、ご遺体の保全と管理を中心に行いました。
今回伺った葬儀社さんは、僧侶の方が会長の葬儀社さんです。お寺さんとして他県のお寺と兼務され、もとても御多忙でした。葬儀担当さんも、お弟子さんの僧侶の方が居られました。僧侶の方が葬儀社さんをされていることは現代としては少ない中ですが、背景は様々な中で、故人一人一人に丁寧に、丁寧に心が行き届いていること、現場に居てとても温かい気持ちになりました。今年で5年目のご縁で、合わせて職員の方5名の方の技術指導をさせていただき、皆さん現場で活躍されています。
毎年冬に入る前に専門技術育成コースを受講される、茨城県のKさん。私たちも、毎年楽しみにしてお待ちしています。二日間、お疲れ様でした。
「そうですかぁ、もう8年になりますかぁ。」
葬儀担当を受け持ちながら納棺を続けられて、あっという間だった。そんな話しにも、なりました。
今回の最大課題の更新内容は、「拘縮」でした。方向や優しく見えるような動かし方などの情報を得て居られました。元々優しい方で、手つきもきれいなので、きっと次から出来る!と信じていますよ!
拘縮は、近年多くなりました。私の場合は、直接お寺さんや病院に呼ばれて、ご遺族の希望により伸ばすことも増えています。棺にご安置すると、お顔や膝、手が蓋に当たってしまうからです。お体をお直しした後は、ご遺族がとても驚かれて、声をお掛けしなくても故人の近くに駆け寄って、沢山話し掛けてくださいます。
体の音を鳴らさずに伸ばして行くので、ご遺族に側に居ていただいても大丈夫です。
棺のサイズは、火葬場の釜のサイズが決まっているため変えられませんので、棺にきちんと無理なくご安置することを求められることが多くなりました。
一人一人動かし方が違いますから、場合によっては、故人の体に無理をかけないように私の体が変な方向を向きながら進めることもあります。そして、翌日に筋肉痛に襲われますが、「翌日に筋肉痛になるということは、若いのよ〜!」ご遺族に励まされ(笑)、がんばろって思います。
茨城県のKさんとは、グリーフケアの話しも深く進めさせていただくことも多くありますが、ご自身が様々なご経験をされているので、聞いている私が「うっ」って泣きそうになることを抑えながら伺うことも多く、笑ったりうるうるしたり、今年もステキな二日間を過ごさせていただきました。会社の皆さまにも、東日本大震災のご支援をずっと続けていただき、いつも心を掛けていただき、私たち、深く感謝を致しております。
専門技術育成コースは、頭もたくさん使い、体で覚えることも多いため、覚える側も大変です。伝える私たちも大変です(笑)。でも、全ては故人とご家族の安心のために。お互いの思いが同じだから、出来ないことが出来るようになる喜びを、心を尽くすことにつなげていただけるのだと思います。
現在、専門技術育成コースも多くのお問い合わせをいただいております。私のスケジュールが密な時期もあるので、日程決定まで、御多忙の受講希望の皆さまにお手数をお掛け致しますが、お会い出来ることを楽しみに致しております。
皆さまの益々のご活躍を、お祈り申し上げます。