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先日の現場で

先日の現場でのこと。


納棺前に、喪主さんにご挨拶をしようとお部屋をノック


「コンコン・・・」


返事がない。ちょっと悩んで、もう一度ノック。でも、反応がない。もしかして、何かあったのか?心配になって、


「失礼しますー!」


と、覗いてみたら、大きなイビキが聞こえてきた。ただならぬイビキ。


「大丈夫ですか?」


声を掛けると目を覚ました。


「いやー、悲しいのは事実なのですが、看取りまでずっと徹夜だったから〜。眠たくて〜。」


納棺の時間に、仮眠してた家族が起きれないことも、実はよくある話しだ。その後の現場がなければ、私も少し待つこともある。


疲れすぎている家族は、あまり参加ができないこともある。


納棺の時間の家族が1人か2人の時も増えた。


遺された家族が高齢で、家族の認知症や車椅子の介助をしながら進めることも増えた。


ご遺族のトイレ介助や、オムツ交換をすることもある。


ご遺族の着替えに介助が必要な場合、数日着替えをしていないと判断される場合は、清拭や着せ替えも、することがある。


思い出話しを伺って、確認だけしてもらいながら進めることも増えた。


故人の着付けの仕上げ、紐を結ぶことだけは、やりたいと話される。


時代とともに、遺された家族の疾患を観察しながら、体調管理を提案することも増えた。


人数の多い、ワイワイした納棺も多いが、このような納棺も増えている。


昔ながらの大切なことを守りながら、現代に合わせた形が求められていると思う。


通常納棺も、特殊遺体復元納棺も、どんどん変わっている気がする。


ご遺族の一番良い形を探して進めることは、昔も今も変わらない。

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