2.12017
看護学校授業
非常勤講師を務めさせていただいて、今年で8年目。昨日の午後は、水沢学苑看護専門学校の90分の授業に行きました。
私の担当は、griefcare(グリーフケア・悲嘆の援助)です。
昨日はグリーフケアの仕組みと背景、状況や心情に合わせた対応の力を付けてもらえるように、様々なことを解説。目の前のことを見極めて考える方法、目的の持ち方、進め方を中心に授業を進めました。
(授業の一部・自分の気持ちと向き合うとき)
患者さんが亡くなるとき、亡くなったとき、涙が止まらなくなるほど悲しくなる時があります。
あなたに会えて、幸せだったと話してくれたことを思い出すから。
これまでの人生を語ってくれて、後悔するなよと、加えて知恵を聞かせてくれたでしょう。
死を覚悟した人の話しは、言葉一つ一つが心に響きます。伺っていて、涙が出ることもあるんです。そんなとき、泣かないでと励ましてもらったこと、「なんで、あなたが泣くの!!」って、ぷっ(笑)って吹き出して笑われたこともありました。
上手くいかないことを励まし、笑顔で支えてくれたのも患者さん。
亡くなっていくとき、お話が出来なくなってしまうから、いよいよお別れが来てしまうのかと、苦しみを伴うほど、さみしくなることがあります。
話し掛けてもお返事は、もう帰ってこない。すごく悲しいけれど、でも、信頼関係は変わっていないから、大丈夫。
頬に触れて、手をさすって、「ここにいます」と、声を掛けるのは忘れないで。
悲しくなったとき、考えて。
自分の気持ちと、ちゃんと向き合ってみて。
深い悲しみに落ちたとき、気が付きます。
私にとって、かけがえのない存在になっていたこと。
この深い深い悲しみは、もらった愛情の深さと等しいこと。
だったら、ありがとうを精一杯伝えなくちゃ。
だから、泣くのは後。
プロとして治療に携わったから、その方との信頼関係が出来たんだもの。
あなたを頼っていてくれたのだから、ちゃんと最後まで尽くしましょう。自分の手を離れるまでの責任を、悲しみを理由に放棄してはいけません。
感情的にならず、気持ちをニュートラルに。全体の状況を観察して、自分に出来ることを見付け、その方が喜ぶであろう最期のホスピタリティと人の輪を忘れないで。
出会わなければ知らなかった、その方の存在。大切な人を思うときに発生する、後悔や悲しみ。悲しみの中には、談じ合い、泣いたり笑ったりした時間が存在しています。それは、一人一人の宝物なんです。私たちの生きることを、悲しみの中にある色々なことが心を育て、支えてくれます。
きっと悲しみは、人に備わった大事な感情。人に関わるということは、それを伴うことだと思います。だから、プロはいつも覚悟してる。覚悟するために、専門知識を勉強する。
現場はチームで動くから、一人で抱えなくても大丈夫。チームの信頼関係を築くために大切なことは報告、連絡、相談は絶対忘れないことですね。
県内の看護学校に声をかけていただくことも多いのですが、東日本大震災の被災者である子たちも、大切な家族を亡くした経験がある子たちも、自分が大病をして看護してもらった経験から、看護の道に進む子たちもいます。みんなと出逢えて、私も沢山のことを若い子たちから教えてもらいます。
いつも、縁の下の下の力持ちになってくれている、看護師として経験豊富な学校の諸先生方に、感謝いたしております。先生方、いつもすごいと思います。さすがです!!