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知恵

先日、ご遺族とお話しをしていた時のこと・・・。

89歳、女性
「しかし、今の子はえらいね。こんなに花火供養に来るのだものねぇ。」

テレビで、花火大会の様子が流れていた。お年寄りにとっては、花火大会は花火供養であり、盆踊りはご先祖様をもてなす行事という常識がある。

そう、お世話をすることが当たり前の人たちにとっては、何かは誰かのためにあるという、概念がある。ステキだ。

だから私は言った。
「そうですね。」

死者を弔うという言葉も、死者の供養という言葉も、ご遺族の本心としては、ただただ亡き人を心配して神仏に委ねることなのです。

花火供養は、江戸時代に始まったとされる説が濃いとされています。

時の将軍吉宗が、飢餓やコレラや戦で大勢の人が亡くなったので、供養のために始めた花火供養。当時は、町中に出た亡霊に悩まされる人も、その亡霊を心配する人も多かったのだとか。

死者と眺められる花火は、家族にとってはステキな時間なのかもしれないと、思った私でした。

お年寄りから教えてもらう風習は、とても勉強になるんです。例えば、お盆とお彼岸の違い。

お盆は、先祖や亡き人を迎えて、おもてなしをする風習なのだそう。

でも、彼岸は違う。春と秋にある彼岸の中日に、ご先祖様がやって来る。彼岸は、中日を挟んで前後3日の七日間のことを指すのですが、

彼岸の中日まで、これまでの反省や感謝をし、中日にご先祖様を迎え、その後3日はこれからのことを考えて、ご先祖様に生きる道、志を伝える日なのだそうです。

そうなんだ!!

風習やしきたりは、人が生きるために人の生活から生まれ、現代まで語り継がれます。

「年寄りはね〜、体は動かなくなってきたけど、知恵はいっぱいあるんだよ〜!あと、時々、適当だけどね(笑)」

満面の笑みにノックアウトされた、私でした。

*あくまでもお年寄りが教えてくれる風習です。正式には菩提寺に聞いてくださいね。

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