11.252018
島根県での出会い
今回の島根県での出会いの一つに、岩手県の被災地大槌町からお嫁に来て60年という88歳の女性との出会いがありました。
息子さん「島根県に来て、何年?」
母「んー、30年かなぁ?」
息子さん「えっ?だって、僕はもう50歳なんだから、50年は経ってるでしょ?」
母「んー、じゃ、50年かな?(笑)」
息子さん「いや、その前に来てるんだよね?今、88歳でしょ?何歳の時に来たの?」
母「んー、28歳!」
息子さん「じゃ、60年でしょ?」
母「んー、そうなるね(笑)」
息子さん「・・・(笑)」
母「女性に年は聞かないの!!」
私「んーー、ステキっ♬」
ふるさとの震災、壊滅、復興と何度も里に帰る中での気持ちを教えていただきました。大槌町には身内が沢山居られ、亡くなった方、見付からない家族も居られるそうです。今回、どうしても会いたい!と言っていただいたことからつなげていただいた、ご縁。又、お会いする約束をして、帰って来ました。
来年で震災から、8年。
私は、震災から10年にあたる年に向けて、今、みんなで色々話し合っているところですが、その内容をお話しして、相談しました。
お寺にお嫁に来て、60年。今回、お声を掛けてくださったのは、お寺のご住職の息子さんでした。
年を重ねて人のために尽くしてこられた方々には、知恵が沢山あります。
人生の荒波に揉まれた方々は、見極めて挑む勇気をお持ちです。
人に寄り添ってこられた方々は、人の悲しみも自分の悲しみのように感じ、様々な視点から気付かなかったことを教えてくれて、力に変える手助けをしてくださいます。
「やりなさい!賛否両論はあるでしょうけれど、やらなければ人の記憶から全てが無くなってしまうんだから。次の世代に遺して、いのちを考える財産の一つにしないといけないよ。現地の身内の人たちと、おばあちゃんも応援するから!」
寂しそうで、且つ強さも感じるおばあちゃんの笑顔に見送られ、勇気をいただき、帰ってきました。