ブログ

島根県での出会い

今回の島根県での出会いの一つに、岩手県の被災地大槌町からお嫁に来て60年という88歳の女性との出会いがありました。

息子さん「島根県に来て、何年?」
母「んー、30年かなぁ?」

息子さん「えっ?だって、僕はもう50歳なんだから、50年は経ってるでしょ?」
母「んー、じゃ、50年かな?(笑)」

息子さん「いや、その前に来てるんだよね?今、88歳でしょ?何歳の時に来たの?」
母「んー、28歳!」

息子さん「じゃ、60年でしょ?」
母「んー、そうなるね(笑)」

息子さん「・・・(笑)」
母「女性に年は聞かないの!!」
私「んーー、ステキっ♬」

ふるさとの震災、壊滅、復興と何度も里に帰る中での気持ちを教えていただきました。大槌町には身内が沢山居られ、亡くなった方、見付からない家族も居られるそうです。今回、どうしても会いたい!と言っていただいたことからつなげていただいた、ご縁。又、お会いする約束をして、帰って来ました。

来年で震災から、8年。

私は、震災から10年にあたる年に向けて、今、みんなで色々話し合っているところですが、その内容をお話しして、相談しました。

お寺にお嫁に来て、60年。今回、お声を掛けてくださったのは、お寺のご住職の息子さんでした。

年を重ねて人のために尽くしてこられた方々には、知恵が沢山あります。

人生の荒波に揉まれた方々は、見極めて挑む勇気をお持ちです。

人に寄り添ってこられた方々は、人の悲しみも自分の悲しみのように感じ、様々な視点から気付かなかったことを教えてくれて、力に変える手助けをしてくださいます。

「やりなさい!賛否両論はあるでしょうけれど、やらなければ人の記憶から全てが無くなってしまうんだから。次の世代に遺して、いのちを考える財産の一つにしないといけないよ。現地の身内の人たちと、おばあちゃんも応援するから!」

寂しそうで、且つ強さも感じるおばあちゃんの笑顔に見送られ、勇気をいただき、帰ってきました。

関連記事

著書のご案内

おもかげ復元師(ポプラ社)


遺族の深い悲しみを、生きていく力に変える。ボランティアで300人以上を復元した女性納棺師が綴る、生と死のドラマ。
この商品を見る
おもかげ復元師の震災絵日記(ポプラ社)


東日本大震災後、津波被害の激しかった沿岸地域で300人以上のご遺体を復元した女性納棺師が描いた絵と言葉の実際のスケッチブック。
この商品を見る
看護職・介護職が行う エンゼルケア・死化粧とグリーフケア (日総研出版)


数多くの旅立ちに立ち会った 復元納棺師が教える エンゼルケア・死化粧とグリーフケア!
この商品を見る
納棺・遺体処置実務実践資料集(綜合ユニコム)


損傷部位の処置、溺死、縊死の処置など、ケース別の対処法を詳解!
この商品を見る
新生児・小児のエンゼルケアとグリーフケア(日総研出版)



震災でたくさんの子どもを見送った復元納棺師が遺族の負担の和らげる技術を動画解説!
この商品を見る
ご遺族参加型納棺 実践DVD(綜合ユニコム)


家族とともに行うための着せ替えの手順と手技のポイントを「全体」と「視点やポイント」の編集構成で、わかりやすく見せます!
この商品を見る
ページ上部へ戻る