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令和3年2月11日追悼イベント (1)

   毎年、岩手県内陸の北上市で、東日本大震災の命日一ヶ月前である2月11日に、追悼イベントを行って来ました。

 来年の開催に向けて話し合い、いのち新聞のメンバーみんなの要望として、被災地釜石市で開催したいという希望でまとまりました。

 うん、ここまではスムーズだった。

 でも私、コロナウイルス感染症の影響を受けて、開催を決めても出来るかどうかを長い期間悩み続けていました。準備もたくさんあるから、早く決めなくちゃ、早く決めなくちゃと焦っていました。

 私たちの追悼イベントを知ってくれていて、とてもお世話になっている釜石警察署長さんの所へ10月にやっと、思い切って訪ねました。

 よく来たねと、出迎えてくれた後に、私の不安を全部お話しして、聞いてもらいました。

ダメだと思ったらそれまでだ。
出来ないと思っていたら、出来ないんだ。
 
やると決めたら、その時その時の問題に丁寧に向き合って、
切り開いていけばいい。

何かをしようとする時に、問題がないことなんて、何一つないんだから。

そう言ってもらって。

なんと、そこからが早かった!!

 釜石市後援が決まり、警察、海上保安部、自衛隊、消防本部の共催が決まり、なんと釜石市での開催が決定。

どんどんどんどん、
色んなことが決まっていく!

 このスピードがすごい!

 目の前ですごい速さの指揮に感動している私は何をしていたかというと、署長室のソファーに座って、この動きを必死で目で追っていた。

 海上保安部の部長さんが、わざわざ来てくださって署長さんと並んで座っていた。

 んー、これは、夢か?幻か?

 数週間前の月命日である11日に行われた、警察と海上保安部の合同、行方不明者の捜索のニュースの光景を思い出し、私は目がうるうる。感動して、ちょっと泣きそうになった。

 なぜかというと、被災者の皆さんがそのニュースを見て、「捜索で見つかって欲しいって、最初は思ってた。でも、あれから10年。捜索のニュースを見て、思った。捜索をしてもらえるということは、警察と海上保安部が、自分たちの家族の存在を認めてくれている。今の捜索は、自分たちにとってとても意味の深いものなの。」と話してくれた人が多かったからだった。

 自衛隊の所長さんにも、消防本部の消防長さんにもお会いした。みんな、本当に深くてすごい人たちだった。

 この出来事を、いのち新聞のメンバーに話した。みんな、すごい!って、感動していた。

 私が署長さんに「すごいですね!」と言った時、署長さんが言った。

 「私たちは、チームだから」

 そして、私はまた感動した。

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