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能登半島地震に於いて被災された皆様に、お見舞い申し上げます。

 
 能登半島地震に於いて被災された皆様に、お見舞い申し上げます。

 東日本大震災の経験と、全国各地で発生する被災地からの要請で出向いた私の経験からお伝えします。以下を、参考にしてみてください。
 
【エリアと心理】
 今回の能登半島地震は、エリアが非常に広く被災されている方が非常に多いこと。支援は広範囲になると思います。災害は心的影響も大きいので、今回と過去の災害含めて一人一人の気持ちが違うことは当然の時期だと思います。

【初期の支援】
 おおよその状況が見えてくるまで、恐らく2週間〜3週間くらいはかかり、この時期は自衛隊、警察、消防、海上保安庁などの機関が主に陸と海で人命救助、捜索にあたる期間です。同時に被災地に関わる食料や衛生面での支援のため、国や都道府県が尽力しています。

【民間の支援】
 ですから今は、民間は応援要請がない限り(あってもきちんと考える)出来るだけ被災地に行くのは控えた方が良いと思います。
 
 宅急便など一度に運んでもらえる手段を検討することも有効です。東日本大震災の時に、私たちの所には初期の頃のピークでおおよそ1日ダンボール200箱届いていました。毎回一人一人に対応するとなると、こちらも対応する人を決めなければなりません。心を掛けてもらえることは心強いことですが、初期、中期、後期、復興時期、町づくり時期と、現地の状況に合わせて現地の人の負担を減らすのも、支援で大切なことです。今は、一度に運び込んでもらえた方が、現地は助かります。

 ダンボールに賞味期限、使用期限、何を何個など、箱に記載されている場合は非常に助かりました。

 初期の頃、沢山の車両が被災地に入ってしまうと、国や都道府県の緊急支援の邪魔になったり、余震により二次災害などに遭い自分が怪我をしたりなどで、本来現地の救助のために支援に入っている方々に対して余計な仕事を増やしてしまいます。

 この件に関しては、毎回被災地で発生していることです。出向く場合は、その辺りの対策をしっかり考え準備して、自治体に確認してから向かう必要があります。

【被災地にご家族がいらっしゃる方】
 現地にご家族がいらっしゃる方は別です。よく連絡を取り合って、気をつけて向かってください。移動は日中の方が良いですね。夜は、道路や土砂の状況は見えにくいです。危険です。現地での作業の場合、昼夜問わず動きたくなる衝動になりますが、日中は動いて、夜はしっかり体を休めるというペースを作ってみてください。災害は長期戦です。

【支援の検討事項】
 これまでの経験で見ると、初期の支援の検討事項は、余震です。各地の被災地の原因が地震の場合は、大きな地震が続いていることで、初期は支援がなかなか届きにくいです。支援に入った時に、二次災害を起こすわけにはいかないからです。

 災害は、「公助」「共助」「自助」という考え方があります。多くの場合、公助が当たり前だと考えがちですが、公助の手が届くまではどこの被災地も自助、共助で進めなければなりません。これは、理解しておくと今をどう過ごせば良いかにつながり、集中できます。出来ないことを見付けて大きな悲嘆を抱えると動けなくなります。出来ることを一つでも見付けて、声を掛け合って、コミュニティーを作って行ってください。必ず、皆さんの所に公助の支援の手は来ます。

【支援とは】
 災害は長期戦です。国、都道府県、市町村の支援は期間があります。一般で支援に入る場合、支援は長期に続けられるように、支援側は考えて動けると良いと思います。

【治安】
 被災地は災害被害が大きいほど、治安が悪くなります。交番も被災している場合は見渡しても、警察官はなかなか見付からないのが初期の被災地の共通点です。
 
 初期の警察官は、捜索をしてくれているか、悲しいけれど被災して亡くなられた方がご安置されている安置所に居ます。
 
 どこの警察部隊にも、指揮官が居て、無線も持っていて、必ず幹部につながります。話しかけてみてください。「治安が悪いことで不安であること」「一緒にパトロールして欲しいこと」を伝えてください。ご自身が何処の避難所にいる、どなたなのか、お伝えください。

 他県から支援に入る警察官がパトロールに入る場合は、地元をよく知る地元の方が是非コーディネートしてくださいね。全国各地の被災地では、警察官と被災者の皆さんのパトロールチームがありました。

 悩んだり、考え込んだり、いざ動く時に、上記情報を参考にしていただければと思います。

  
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 復元納棺師    笹原 留似子
 
 

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